自動車の内装用部品を製造するための金型には、大きく分けて2つの種類があります。
プレス金型とインジェクション金型です。
プレス金型では、プレス加工によって製品を成形します。
プレス加工は、材料に力を加えて変形させることによって加工することであり、一般に他の加工方法より加工時間が短い・材料のロスが少ない・比較的サイズの大きなものにも適応可能であるという特徴があります。
インジェクション(射出成形)金型では、プラスチックなどの熱を加えると溶けて流動性が高まる熱可塑性樹脂を加熱して、圧力を加えながら金型に押込み、金型内で冷やして固めることで成形します。
精密で多彩な形状に対応ができる・安く加工ができる・後加工が不要という特徴があります。
上記を含め、下記のような金型もあり、主に加工したい材料の特性に合った成形方法となっています。
鍛造型 :
金属加工の塑性加工法の一種で、金属を叩いて圧力を加える事で金属内部の空隙をつぶし、結晶を微細化し、結晶の方向を整えて強度を高めると共に目的の形状に成形する方法です。高温で加熱した材料をハンマー等で叩いて成形する自由鋳造と、金型で複雑な形状を成形する型鍛造があります。
ダイカスト型(鋳造型) :
アルミニウム・マグネシウムなどの比較的融点が低い金属(材料)を溶かして金型に流し込み、冷やして目的の形状に固める方法です。
ガラス型 :
ガラスを溶かして金型に流し込み、成形します。プレス・ブロー・鋳造等の方法があります。
ゴム型 :
主に自動車・二輪車・自転車等のタイヤやチューブ、クッション使用されます。直圧成形・直圧注入成形・射出成形等の方法がありますが、ゴムは流動性が低いため多くの穴から金型に圧入する必要があります。
ブロー成型 :
プラスチックの加工法の一種で、ペットボトルなど中空の製品を作るのに用いられる方法です。ペレット状のプラスチック原料をブロー成形機にて溶かしてパイプ状にし、これ製品の外側のみ彫られている金型で挟み込み、中に空気を吹き込みます。この空気で膨らませて製品を作ります。
粉末成形型 :
金属の粉を金型内で圧縮成形し、その後に金属の融点以下の温度で焼結します。鋳造が困難な融点の高い金属、溶解しない2種類以上の金属・非金属、多孔質の金属などの成形が可能です。